mofu mofu 開発プロジェクト コラボレーション事例のご紹介
ただ仕舞うだけではなく、ジュエリーやアクセサリーをディスプレイして楽しめる、ステージみたいなアクセサリーケース「mofu mofu」。
ベルベットのような“モフモフ”とした手触りは、このプロジェクトの主体である三栄ケースさんの「植毛加工」という、ジュエリーケースをつくる伝統的な技術によって実現されています。美しい色合いは電研さんの「アルマイト染色」、そしてそのベースとなっているアルミの筒はうちの「ヘラ絞り」で作られています。
これら3つの町工場の技術を持ち寄って作り上げた「mofu mofu」ですが、その中心にはクリエイティブディレクター浪本さんの存在があり、さらにプロダクトデザイナー中井さん、コピーライター田中さんがこのプロジェクトを率いてくださいました。
2020年の春、十数年来の友人でもあるデザイナーの浪本さんがお仲間とうちの工場に来られ、「ジュエリーケースになるような金型はないかなぁ~」と、相談に乗ることになったのが、ことの始まりでした。
発注者はジュエリーケースのパイオニア「三栄ケース株式会社」の社長である浜名さん。こちらの会社では数年前から浪本さんを講師に迎えて、クリエイティブな力をつけるための社内勉強会をひらいておられ、今回のプロジェクトはその集大成とも言えるものでした。
当初はそのことも知らずに数種類のケースを作らせていただきましたが、メンバーのプロダクトデザイナーである中井さんは、ことのほか品質に厳しい人でした。
何度も工場に足を運んでくださり、細かな要望をいただきましたが、その熱意に応えようと、こちらも本気になって取り組みました。
その後、友人の「アルマイト」という表面処理の会社に引き渡し、仕上げは発注者の浜名さんの会社で「植毛」という技術で表面処理が施されました。
完成した作品を拝見して、ほんまに! びっくりしました。
うちのアルミのケースが、こんなに! 美しくなるか~
デザイナーさんの力を見せつけられた想いでした。
その後、完成した作品は大阪のデザイナー拠点のメビックのご配慮で、たくさんの人に見ていただく機会をいただきました。
メビック発行の『コラボレーション事例集2021 STORIES』という冊子では、『予定調和ではたどり着けない「もっと遠く」をめざす旅』と題し、このプロジェクトの取り組みをご紹介いただきました。
また、クリエイティブサロンもひらいていただき、デザイナーの方や、学校講師の方などにいろいろとお話をさせていただきました。
今回のこのプロジェクトではうちを選んでいただき、とても光栄で、お手伝いさせていただいたこと、うれしく思いました!
やっぱり! ものづくりはおもしろい!